「スカイファイアー」
「何だい、スタースクリーム」
時折、彼は自分の手をそっと掴み見上げてくる事がある。その手を優しく握り返すと、彼は柔らかく笑い空を見上げる。
それにつられて、自分も明空な空に浮かぶ星を眺めた。
「なぁ、スカイファイアー」
「何だい、スタースクリーム」
きっと、何処までもこの空は続くのだろう。
そして。
「もっと、遠くまで行かないか?」
そういって又、自分の名前を呼ぶ君が其処にはいる。

*スカファ&スタ。なんだかスタはスカファの名前連呼してそう。で、凄く甘えてそう。



◆◆◆

カツリと、金属同士がかすれる音が響いた。ソレを聞いて、二人同時に顔を顰める。
自分の場合は、目の前のこいつの態度が目に見えたからであって、多分あちらは擦れた箇所を酷く歪んだ顔をして見つめていた。
「あぁーどうしてくれるんだ、この前綺麗に塗装したばっかなのに・・・・・・」
「お前が悪いんだろう、サンストリーカー。こっちに近づきすぎなんだよ」
「五月蠅い、お前が悪いんだ」
ガツン。
サンストリーカーがさらに近づき、しかも勢いよく来たものだから先ほどより鈍い音がなる。
「あああー!!更に酷いじゃねーかよ!!」
「俺は知らないからな」
お前が近いのが悪い。
今日の争点は其処らしい。

*カウンタック兄弟。サンストの方が甘えてくるタイプというか、無意識にイチャつきすぎてると萌えr(y


◆◆◆


「なぁ 俺と一緒に逃げないか?」

唐突に言われた言葉 ただ気が付いたときにはその差し伸べられた手を掴んでいた。
今ははるか上空 此処が何処なのかすらも分からない

「何処まで 行くんだ?」
「あーそうだなぁ 誰にも分からないところだから此処じゃ無理だな 宇宙の端っこまで行ってもばれるし」
お前と2人きりでいられる場所まで
そう言って笑うお前を見て 唇を噛む

このまま自分は何がしたいのかも分からず 唯伝わる温かみを後ろで感じていた

「俺は 我儘だからよ お前と2人でいたい」
ソレがどれほど儚いかなんて目に見えているけれど あんたも同じ思いだったらから来てくれたんだろう? 
そういって 又笑うこいつを見て 戸惑いを覚え俯いた
「けどこのままだったら ずっと一緒に居られるんだぜ? 俺 すげぇ嬉しい」
だから   このまま   逃げよう

思わず頷いた
それは多分 この手を握った理由と 妙に似た好奇心と 快楽の理由を知る為

「もっと・・・・・・遠くへ行こうぜ 
ブリッツウィング」
「・・・! あぁ」

今だけは貴方を騙したまま 遠くへ行こう
現実 逃避行


*ブルッツとアストロ?え、もう分かんない。 偽者ですなこいつら(オイ


◆◆◆



何処まで行けばいいか分からずに、疲れ果て震える脚で荒地を彷徨い続けた。
見上げた空は何処までも灰色で、大地は立ち込める煙と焼け焦げた黒で覆われている。
どうすれば、報われるのだろう?
まるで求めるかのように
か細く消えそうに、呼吸を何度も繰り返した。

そして、誰かの名前を呼んでみた。



*映画版TFで脳内で誰だか勝手に当てはめて下さい。



◆◆◆


明日も 明後日も ずっと ずっと。
貴方の側に






『・・・・・・え?』
「言っただろう、明日。残っている仲間であそこを潰しにかかる」
『聞いてるよ、そうじゃなくておいらが聞きたいことは何でっ』
「そこなのかってか?」
ジャズはいつものようにへらりと笑ったが、バンブルビーの表情は曇っている。
『だってあそこは今まで以上に敵に傾いているし、それに』
「生き残った仲間がいるのかすら、分からない。・・・・・・そうだろう?」
自分が聞きたかった事は既に知っていたらしい。唯その問いかけに首を縦に振った。明日ジャズ率いる部隊は既に相手の占領地となっている区域だった。あそこには沢山の同某がいたが、今ではその存在すら曖昧となっている。
勿論、バンブルビーはあきらめたわけではない。しかし、しかしだ。
今此方の数は減るばかりで、負傷の傷をも負っている。しかも今回ソレを決めたのもこの副官、ジャズだった。
『おいらも、行く』
押し殺したような声で呟くと、あっさりと首を振られ了解を得ることは出来なかった。それがなぜかも判らず、バンブルビーは歯を食いしばるような思いだった。
『それなら、何でいくのさ。何でおいらは』
わがままなのは知っている。

*
*途中放棄という言葉。続きはSSでまとめて書きたいなぁ・・・。



◆◆◆

「ん。何だいきなり」
「・・・・・・別に、何でもない」
見上げればくっきりとした顎のラインをなぞる様に触れてみる。かつん、と瑞々しく響き視線が合うと同時に一言。
「お前、綺麗だな」
「はぁ?もう、どうしたんだお前」
そういって、膝に寝転ぶ自分に向かって、軽く笑うその姿も。
綺麗だとしか思わなかった。

*軽いボディタッチって萌える。


◆◆◆

春の木漏れ日、暖かな日差しとそよ風に絆されていく。
若木がつくる小さな影に収まるように、大きな身体をくっつけあい水色に染まる空を見つめていた。
隣をみると、何時の間にか眠っているようで肩に重みを感じる。あぁ、心地よい。
頬を撫で、唇をなぞり、そっと手に触れた。
そのとき、小さく握り返されたその掌に。
小さく接吻をした。

*春好き(花粉きらい)



◆◆◆

「バンブルビー」
『なぁに、ジャズ』
「ぎゅってしてくれよ」
『いいよ?』
「ん、サンキュ・・・・・・じゃあ、手繋いで」
『こう?』
「そう、いい子だ。じゃあ、キスして」
『ん、いいよ・・・・・・これでいい?』
「うん最高、よーし。いい子いい子」

*ビーは素直に何でも聞いてくれる凄くいい子です。ソレを利用しちゃう兄貴が大好きだ。(何


◆◆◆

優しさが痛くて泣いた 温もりが怖くて泣いた 呼ばれた声が優しくて泣いた 溢れ出る涙が滲み痛くて泣いた 離れてしまう事が怖くて泣いた それでも それでも 抱き寄せて自分の側にい続けてくれた貴方の優しさに 又泣いた

*不安定で崩れてしまうとき、守ってくれている人がいるって凄く素敵だと思う。



◆◆◆

「天使なんていねぇのに、なんで人間はそんな下らないものばっか考えんだろうなぁ」
「・・・・・・何を急に言い始める。故障か?」
「失礼なっ!唯思っただけですよ、これだから年寄りは_」
「五月蠅い!!無駄口ばかり叩いていないでさっさと偵察にでも行け!!」
「へいへいっと」

そうやっていつのまにか羽を羽ばたかせ彼は空へと消えていく。そんな後姿を見て溜息混じりに彼は言った。

「お前もお騒がせな天使だ、愚か者目が」


*うわーくせぇ!!!ただスタは天使にしたかっただけなのにこいつにそれは無理でした。しかも乙女メガ。おとめが?ん?(ワケワカラン


◆◆◆

多分、求めているのはどちらもで。
きっと分からないほど溺れあっているから、互いにすれ違ってしまうのだろうか?
それでもそれでも
「ん、何だよサンストリーカー。じっと見て」
「いや・・・・・・何でもねぇ」

気付かれないように、気付かないように
この今の不安定さに甘えてみた。

◆◆◆

「あー、えっと。わかんないけれど語れと言われたので語ってみます。コンボイ指令官は本当に尊敬しているおいらの大好きな人です。崖から落ちても逆ギレしても部下に馬鹿にされても敵になめられても可笑しい言動行動していても。
立派で強い、サイバトロンの司令官です!!」

「おぉー有難うバンブル!!(一人盛大な拍手&大声で叫ぶ)」
「・・・・・・これでいいのか、司令官(乾いた拍手で隣に居る仲間に呟くサイバトロン自称NO”2)」
「それにしたがっている俺たちはどうかねぇ(同じくまばらな拍手で溜息をつく副官)」

「そして次は副官について語りたいとおm」
「いいっ!!俺の事はいいぞバンブル、想いは届いているからっ;!!」
「遠慮するなマイスター副官。バンブルのありがたい言葉が聞けるんだぞ?」
「いや、司令官ちょっと音声回路今だけとめて下さい、本当に」
「いいぞーいっちゃえバンブル!」
「おい、プロールっ#」
「お、何してんの?何ー?」
「楽しそうだね」  ゾロゾロ・・・
「お、おい集まってくるんじゃない!!」
「ではマイスター副k」
「あー!!!いい、言わなくていいバンブルっ!!」

*毒舌でも大好きだよバンブル。ぼろくそでも素敵だよ指令官(こっちの方が可哀想・・・)


◆◆◆

ぼやけた思考の中に、自分の名前を呼ぶ声が聞こえた。いや、自分が呼んでいたのかもしれない。
皆が、そこにいて。
うしろで、誰かが腕を引いて
そして、懐かしいほどの温もりで慈しんでくれる人がそこにいて
その腕を振り切って、走った。


「っ・・は、ぁ・・・・・・!」

目が覚めた。夢にも似た思考のエラーなんていつでもあるけれど、これはエラーなんかではなかった。ぼんやりとした意識と身にしみるほどの困惑、浮遊感、泣きたいような虚ろな思い。
夢を、見たのだろう。
大好きだった仲間が、其処にいて。ずっと側に居てくれた仲間が呼んでくれていて。それはいつの日かの当たり前な日常で。
そして、そこにいたもう一人の人が。愛おしい声で呼んでくれていた。
思い出そうとすれば、薄れていって思い出すことが出来ない。

「ぁ・・・・・・」

何故、自分は生きているのだろう。皆、死んでしまったのに。
新しい日常はまたいつものように過ぎていく。それが‘当たり前,だからだ。新しい仲間、場所、立場、全てが新しい。ソレが何故か空しくて、哀しかった。
あぁ、あのまま戻れたらよかったのに。
手を引いていたあの人は誰なのだろう?と考えた。
ふと、隣を見れば。誰にも見せることはないだろう無防備な姿で眠る、マイスター副官・・・・・・副官の姿。
「・・・・・・そっか」

手を引いていたのが、貴方だとすれば。
あぁ。

「・・・・・・ごめんな、さい」

隣で眠る彼に、力をこめて抱きついた。




*アニメTF映画版から2010にかけて。皆いなくなるって相当つらいと思う、そこで副官に守ってほしいという妄想。
   

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